両親が老後を快適に過ごすために、遠く離れて住んでいる実家を親孝行も兼ねてリフォームしてあげたい。
しかし、高齢の両親が要望をきちんと伝えられるのか、信頼できるリフォーム会社を選んで、必要な工事だけ見積もり依頼できるのか不安でした。
リフォーム工事内容や費用、リフォーム会社選びなサポートできればと思い調べたことをまとめました。
- 親孝行リフォームのポイントとは?
- 離れていても安心!信頼できるリフォーム会社の選び方
- 浴室はヒートショック対策に寒暖差をなくす
- トイレは座るとき立つときの負担を軽く
- 洗面所はボウル足元の収納棚をなくす
- 玄関は段差をなくしてスムーズな出入りを
- 階段は滑りにくく緩やかに
- 【体験談】私が中継役となり、実家のリフォームをネット商談ですすめました
親孝行リフォームのポイントとは?
高齢になると足腰が弱り、転びやすく骨折もしやすくなります。また、退職後は実家で過ごす時間も長くなるでしょう。具体的には、段差を解消する、階段の勾配を緩くする、手すりをつけるなど。これらを前提に、共通して注意すべきリフォームのポイントは、
- つまずきやすい段差の解消
お風呂場や玄関などの微妙な段差は高齢者にとって危険。 - 手すりをつける
階段やトイレによりかかれる手すりを設置。特に、水回りは転倒事故が集中するので浴室・トイレには手すりをつけたい。 - 滑らない床素材
骨折しやすく治りにくい高齢者が滑って転ばないように。 - 自立した生活を意識
自分の意思で自分でしたいことができて、隣人とコミュニケーションすることがポジティブで充実した生活を過ごすために重要なことは、私たちにもわかります。
階段や玄関の段差で外出がおっくうになって引きこもりがちにならないか。快適な入浴ができるか、自分ひとりで排泄できるか。そして、大好きな趣味で充実した時間が過ごせるか。料理が好きならば、採光を考慮し明るく料理しやすい導線のキッチンにリフォームする。
リフォームする場合、「バリアフリーリフォーム(介護リフォーム )」、「省エネリフォーム」、「耐震リフォーム」など一定の要件をクリアしていれば、減税や控除を受けることができます。信頼できるリフォーム会社であれば、どういった条件の場合に適用されるか、把握していますので、契約の前に確認・相談してみましょう。
離れていても安心!信頼できるリフォーム会社の選び方
実家と遠く離れているので、地元のリフォーム会社をどう選んだらよいか。打ち合わせや工事現場に頻繁に直接行けないので、両親が直接話す場合でも、親切で誠実な対応をしてくれる信頼できる会社にリフォームをお願いしたい。
そこで利用したのはインターネット上でのリフォーム会社一括紹介サイト「ホームプロ 」です。新聞広告でもよく見るインターネットサービスだったのですが、新聞広告を出すくらいだから、まず、資金はあるのだろうというのが興味を持った発端でした。
調べてみると大阪ガスがつくった会社で、現在はリクルートが運営。利用者数90万人超えで9年連続でリフォームサイト利用者数No.1。経済産業省にも表彰されている。
誰でも知っている大企業が資本を入れているので、両親にも説明しやすい。無料かつ匿名で利用できるので、試しに申し込んでみようと思いました。
加盟会社数:1,200社以上
申し込むには、実家の郵便番号を入力。たったそれだけで、近くの加盟会社を複数社紹介してくれます。審査済みで安心。リフォーム会社が万が一倒産したときも、無料で工事完成保証を付けてくれます。
両親の住む実家は埼玉の真ん中、田舎の町でしたが、申し込み直後、2〜3分でリフォーム会社からマイページ上にメッセージがあり、その後、3時間くらいで8社のリフォーム会社から連絡がありました。電話番号は登録していないので、不要な営業電話はありません。マイページにログインしてメッセージを確認し、各社の企業情報、リフォーム事例、実際の施主の評判・クチコミ評価をじっくり比較して選びます。
リフォーム要望整理は、申込者が無料特典としてダウンロードできる「成功リフォーム7つの法則」に付いているリフォーム要望チェックシートが役に立ちました。
申し込み直後からリフォームの進め方、無料特典の案内など数日おきにアドバイスメールが届くので、それを参考に、リフォーム会社を2〜3社に絞り見積もり依頼を行います。
現地調査の準備や進め方、見積書の相見積もりでも、無料特典のノウハウ集「リフォーム見積もり依頼虎の巻」が役に立ちます。
浴室はヒートショック対策に寒暖差をなくす
滑りやすく、高齢者の事故も起きやすい浴室。浴室への入り口の段差でつまずかないように、浴室の床を上げて脱衣所との段差をなくす。床全体を上げれば、浴槽も低くなります。
また、浴室外との気温差をなくし、失神、脳梗塞、心筋梗塞などのヒートショックを防ぐために浴室暖房、脱衣所にも暖房を考慮。
浴槽は高くてまたぎにくくて滑らないように、浴槽自体を低くし、手すりをつける。滑りにくい床にリフォームすることも。手すりは出入り口、浴槽付近にあるとよい。
また、将来の介護、万が一の救助も想定すると、出入りのしやすい引き戸へのリフォームは効果的。浴室内で人が倒れたとしても、引き戸ならドアを開けやすいです。
実家で採用したTOTO浴室ドアはゴムパッキンのない「スッキリドア」で、換気口は上にあるので、汚れもたまりにくく掃除がしやすいです。
TOTOより引用
トイレは座るとき立つときの負担を軽く
一人で利用できることを前提に、介護も想定したトイレのリフォームが理想ですね。
まずは、和式トイレを洋式にリフォームし、足腰に無理のない体勢で座れるようにします。ウォシュレットなど温水洗浄便座を設置すれば、入浴が難しい時期も清潔に保つことができます。温水洗浄便座は、便器の変更と同じタイミングで設置する場合に、補助金の対象になります。
トイレでは、立ったり座ったりという足腰の負担をサポートするためにも、手すりを付けます。将来、車椅子から便座に移る時にも役に立つでしょう。
また、手洗いや掃除で水で床が濡れてしまったときにも滑りにくい床にすべきです。引き戸へのリフォームは補助金対象。車椅子や杖、介護が必要になったときに同行しやすいですし、スペースも確保しておくとより便利。
洗面所はボウル足元の収納棚をなくす
普通の洗面台は立って使うことを想定していますが、将来、車椅子を利用する場合も配慮して、鏡や洗面台ボウルの高さを座りながらでも顔を洗える位置に。
洗面台ボウルの足元は収納棚を無くし、車椅子でも足が入るように設計します。
玄関は段差をなくしてスムーズな出入りを
外出を面倒にならず、ズムーズに外出できるように。玄関と門から玄関までのアプローチも含めて見直します。
玄関には上がり框(かまち)の段差が約15cmありますが、高齢者や被介護者にはこの段差が使いにくいもとです。段差は踏み台や式台を設置する。さらに、手すりの設置、床をすべりにくい材質に変更するなども考慮します。
また、押し引きが不要な引き戸への扉の取り替えは、補助金給付の対象にもなります。玄関から続く通路は車椅子を使用することを考慮し、幅にゆとりがあるとよいです。
玄関だけでなく、門からアプローチ、玄関ドアまでの段差も同様に見直します。アプローチは雨で濡れると滑りやすくなりませんか?ざらざらした滑りにくい素材に変更します。車椅子でも安心なスロープを設置することも。
階段は滑りにくく緩やかに
やはり思い浮かぶのが、手すりの設置。両側に設置し、つかみやすい高さで、握った時に滑りにくい素材も意識。
階段の段数を増やしたり、ゆるやかな段差にする段差の解消は補助金支給の対象です。
さらに、階段のへりに滑り止めをつける、滑りにくい素材に加工する、滑りにくいカーペットを敷くなど。
また、直線の階段は踏み外した時に一気に転げ落ちる危険性もあるので、U字階段にして踊り場を設けると、ひと休みできたり、転げ落ちた時も途中で止まれます。
暗くても段差や足元が影にならないように照明も追加します。
【体験談】私が中継役となり、実家のリフォームをネット商談ですすめました
近所の大工さんにキッチンリフォームをお願いするのはやめた
定年退職した父と母は夫婦二人暮らし。祖父から譲ってもらった畑で野菜を作って楽しんでいます。
私が幼少期に住んでいた平屋の戸建てを15年前に2階建ての戸建てに建て替えたのですが、その際は、近所の大工さんにお願いしました。
実家は父の地元ですので、大工さん一家も祖父の代からの知り合いです。
父のアイデアも取り入れながら、建て替えは成功したと思っているのですが、母は知り合いの大工さんということで、ちょっとした要望や言いたいことも言いにくかったみたいです。
そんな経緯もありますから、キッチンは母が毎日使う場所ですし、今回のキッチンリフォームでは、母の要望を全面的に優先してあげたく思い、近所の大工さんにお願いするのはやめました。
「質」の高いリフォーム会社の探し方と選び方は?
だからといって、リフォーム会社の探し方、選び方もわかりません。
適正な見積もり価格なのかどうか。また、私は東京に住んでおり、近くに住んでいるわけではないので、リフォーム会社と蜜に連絡をとるのは難しいです。何かあったときに両親がリフォーム会社と正しく商談できるかも不安でした。
そんな中で出会ったのが、リフォーム会社紹介サイト「ホームプロ」でした。
偶然、新聞広告でみかけたのですが、そういえば、何度か新聞広告でみかけたことがありました。けっこう大きめの新聞広告を何度も出しているっぽいので、それなりに資金がある企業なのではないか。
単純なきっかけではありますが、サービス利用料は無料ですし、匿名で相談できるらしい。早速、ネットで「ホームプロ」を検索してみました。
ざっとホームプロのホームページを確認したところ、NTT東西、大阪ガス、リクルートなど名だたる大企業が出資しており、審査済みのリフォーム会社を最大8社紹介してくれるとのこと。
質の高いリフォーム会社の探し方、適正価格も不安でしたが、ホームプロが紹介してくれるリフォーム会社ならば、大企業のプロ目線からある程度の基準をクリアしているだろうという安心感。紹介されるリフォーム会社側も、複数社紹介されることは知っているでしょうから、理不尽な提案、理不尽な価格は提案してこないのではないか、という安心感がありました。
とりあえず、申し込んだところ、数分後には3社。3時間くらいで8社紹介がありました。紹介というか、リフォーム会社側が、私のキッチンリフォームの要望や予算をみて、営業エリア内で対応可能な会社が立候補してくれたのでしょうね。
ホームプロのマイページ上で各社の企業としての詳細情報(設立年、代表、人数、住所、資格、HPアドレスなど)は見れますが、念の為、Googleでも社名で調べてみます。
すると、他の不動産、リフォーム系のサイトでも掲載されている会社ですし、実際の各社のホームページを見てみても、それなりの思いやビジョン、施工事例などが丁寧に載っているので、顧客目線できちんとした経営を行なっている会社だな、というのはひと目でわかり、安心しました。
私は両親にホームプロのマイページにログインの仕方を教え、私と同じ画面をみながら電話で一緒にリフォーム会社を比較しました。施工事例写真とリフォーム価格、実際の施主のクチコミ・評価があるのは比較に助かります。
紹介されたほとんどの会社は、メッセージとともにキッチンリフォーム事例写真や具体的な見積もり価格などを提示してくれたり。疑問点があれば、メッセージを返信しますが、両親がメッセージを受けて確認したり、それをキーボードで打って返信するのは酷だと思い、私が両親とリフォーム会社の間の中継役であり翻訳者になりました。
リフォーム会社を比較したり、質問したり、見積もり依頼をしたり、ネット上のマイページほぼ完結しますから、離れていても自分の都合の良い時間に商談が可能です。
リフォーム会社とのメッセージ履歴も残りますから、複数社とのやり取りも混乱せず見返すことができるので便利です。
リフォーム会社を紹介されたら次に何をすべき?何社に見積もり依頼すればよい?
申し込み直後からホームプロ運営事務局から次に何をしたらよいか?ホームプロに会社紹介申し込み〜リフォーム工事完了に必要な工程とアドバイスが書いてあるメールが届きます。
それに従うと、3社くらいに見積もり依頼を行いながら、適正価格を見極めるべしとあります。
私たちはアドバイスに従い、メッセージをやりとりした感じのヒアリング力、提案力、事例やクチコミ評価を参考に、3社に現地調査・見積もり依頼を行いました。
見積もり依頼フォームでは、同時にいくつかの希望日程候補、現地調査に来てほしい住まいの住所などを入力します。ここからは匿名での商談ではなくなるということです。
見積もり依頼を行うと、ホームプロのマイページから、現地調査・見積もり依頼時のトラブル、準備、見積書のチェックポイントなどのノウハウが詰まった「リフォーム見積もり依頼 虎の巻」をPDFでダウンロードできます。リフォーム初心者には嬉しい無料特典です。
父も定年退職しましたから、たまに実家に帰ると、最近は特に両親の老いを感じることはあります。
今は元気ですが、病気になったり、介護も必要になることもあるでしょう。 時間やお金、肉体的なサポートというより、両親にもプライドはありますから、両親が自立して安心して暮らし続けていけるような環境づくりをサポートすることのほうが親孝行だと思っています。
その一環としての、今回のリフォーム会社探しです。リフォーム会社選びのポイントは、「成功リフォーム7つの法則」で何度も復習しながら学び、リフォーム会社には、「高齢になっても自立できる暮らし」をテーマとして求めました。
今後歳をとるに従って不安もでてくると思いますから、実家に帰る機会を増やし、自然にコミュニケーションする機会を増やして、何かあっても相談しやすい雰囲気を作っていこうと思っています。
一緒にいる時間が長くなるので、両親の普段の暮らしで困っているのに言えないこと、解決できるのに解決方法を知らないことなども見えてくるので、先回りしてサポートできるのではないかとも思っています。
私の実家で採用したTOTO「ほっカラリ床」は、高断熱構造で冬でもひんやりせず、クッション性があってやわらかいので、足裏をしっかりとらえて滑りにくいし、膝をついてもやわらかいので安心です。
TOTOより引用
実際に素足で踏んでみた感想は、寒い冬でも冷っとせずに、室温とほとんど変わらない温度。床下にクッション材のウレタンフォームが入っているので、モノを落としたときの衝撃も吸収してくれる。