クリナップより引用
私たち家族がキッチンリフォームで最終的に選んだのはクリナップのステディア(STEDIA)ですが、同じクリナップのラクエラ(rakuera)とも比較しながら随分と悩みました。
キッチンのコストパフォーマンス、施工性、機能性、デザインの4部門から、プロが選ぶ2024年版「普及価格帯人気キッチンランキング」No.1 はクリナップ「ラクエラ」でした。
「キッチン部門全グレード総合ランキング」No.1 かつ「中級価格帯人気キッチンランキング」No.1 はクリナップ「ステディア」です。(リフォーム産業新聞より)
このランキングからわかるとおり、クリナップはプロの視点から見てもシステムキッチンで不動の人気メーカー。便利機能や耐久性、コストパフォーマンスという点で評価が高く、お客に自信をもってすすめやすいと評判なのです。
今回はクリナップのショールームで自分で体験しながらスタッフさんに聞いたラクエラとステディアの特長と違いを比較してまとめました。
ステディアとラクエラの違いを比較
ステディアはステンレスキャビネット
ラクエラは、他メーカーと同じような木と金属を組み合わせたキャビネットです。
ステディアは、30年以上培ってきたステンレスキャビネットの技術を受け継いでいます。
キッチンの構造そのものがサビ、水・油よごれ、熱に強く、カビやニオイも付きにくい上質なステンレス。食べるものをあつかう場所ですからステンレスだと衛生面で安心ですね。
さっとひとふきするだけでキレイが長持ちするステンレス。コストパフォーマンス良し。接続部分も目立たないので、商品として美しさも評判です。
クリナップのホームページでは、30年以上使われてきたステンレスキャビネットの美しさと強さを実証しています。
クリナップより引用
ステディアは選べるワークトップの種類が多い
ラクエラとステディアの共通点は、3種類のワークトップ(天板)素材を選び、さらに柄も選べる点です。
- アクリストンワークトップ
美しさと丈夫さを兼ね備えた人工大理石アクリストン。
丈夫で割れにくい。調味料や熱で変色しにくい。 - コーリアンワークトップ
流れ模様による上質さを感じる人工大理石。
丈夫で割れにくい。調味料や熱で変色しにくい。 - ステンレスワークトップ
汚れに強いステンレスにドット柄コイニング加工。食器などがこすれた場合につくキズが小さくなるので、美しさが長持ちする。
ステディアでは、さらに、セラミックワークトップを選ぶことができます。選べるカラーバリエーションもステディアの方が多いです。
- セラミックワークトップ
陶器のようなセラミックは無孔質なので、醤油やソースなどの調味料やコーヒーやワインなどこぼしても染み込まず変色しにくく、さっと一拭きで綺麗に保てる。硬度が高いのでキズや衝撃にも強い。高熱の鍋を置いても変色しません。
クリナップはステンレスに特長があるキッチンメーカーだが、人工大理石のアクリストンは自社で開発、生産している。ほとんどの住宅設備メーカーは人工大理石を採用しているが、自社生産しているメーカーは限られるので、クリナップの技術の高さ、こだわりを感じます。
ステディアは選べる扉カラーの種類が多い
ラクエラは31色。ステディアは49色から扉カラーを選べます。
扉カラーは、木目調、メタリック、艶消し、鏡面仕上げなどリビングの床やインテリアに合わせて選べる。
クリナップのシステムキッチンは、キッチンというよりは、リビングに溶け込めるこだわれるインテリアのようです。
低価格帯のラクエラだとしても、カラーバリエーションは多いので、機能や価格はちょうどいいんだけど、気に入った色がない、素材がない、、、そんな悔しい理由で諦めることはなさそうですね。
クリナップといえば、LIXIL、Panasonic、TOTOのような総合住宅設備メーカー違い、キッチン一筋であることが特長的で、デザインも無駄がなく、丈夫で長持ちのストロングスタイルのイメージでしたが、よくいうモノよりコトに価値観が変わってきた影響でしょうか。さらに、最近の好景気も影響で消費者がデザインに目を向ける余裕が出てきたのかもしれませんね。他社のキッチンも最近デザインにこっていますが、それにも負けない、いや、それ以上にそれぞれのライフスタイルに沿って自由にキッチン空間をデザインできます。
ステディアは「流レールシンク」が選べる
ステディアは、料理中に使う水でシンクの中のゴミを排水口にどんどん流してくれる「流レール」を標準装備しており、ステンレスシンクとアクリストンシンクの2種類から選べます。
ラクエラでは、「流レールシンク」を選ぶことはできません。
- ステンレスシンク
表面のボツボツのエンボス加工により、食器とシンクが接する面を小さくし、汚れやキズが付きにくい - アクリストン(人工大理石)
嬉しいカラーバリエーション。ワークトップと組み合わせることで、さらにコーディネイトが楽しい♪
シンク底面が手前に傾いていて、ゴミが流れやすくなっている「流レール」。
ワークトップとシンクを同じ素材(ステンレス&ステンレス、もしくはアクリストン&アクリストン)にすれば、つなぎ目がないので、ゴミや汚れが淵にたまりにくく、掃除がしやすく、美しく保てるのが特長です。
ステディアの引き出し3段、ラクエラは2段
ラクエラの引き出しは2段。上段の引き出しには、「フォローパレット」という浅い内引き出しがついており、引き出しと連動して出てきてくれるので、よく使うフライ返しやおたまなどの小物を入れておけます。
ステディアの引き出しは3段。よく使う調味料などは手前20cmにある「ツールポケット」に入れて、ちょっとの力でさっと取り出せる。引き出しの奥にしまったものも簡単に取り出せるオールスライド収納は評判です。最下部の引き出しは500mlペットボトルが出し入れできるのは嬉しいです。
ステディアは自動洗浄「洗エールレンジフード」が選べる
ボタン1つでフィルターとファンの油汚れをまるごと自動洗浄。さらに外気をキレイにして取り入れる給気清浄機能が追加されました。
STEP1:給湯トレイにお湯(40~45℃)を入れて本体にセット
STEP2:洗浄ボタンを押すと集めた油汚れを自動洗浄(約10分)
STEP3:排水トレイの水を捨てる
※新色のマットブラックも選択可能
クリナップより引用
人気の「洗エールレンジフード」はステディアでは選べますが、ラクエラでは選べないレンジフードです。
レンジフードの掃除は、高齢の母親にとっては、高い位置で手を伸ばしながら掃除することになり、こびりついた油汚れにいつも苦労しています。かなりの肉体労働です。浸け置きして数時間後に掃除〜掃除後、汚水の片付け(コンロ、シンクにも汚水がポタポタ。。。)なんてことになれば、半日がかりです。
とはいえ、ハウスクリーニング専門業者に頼むと、一度に数万円かかります。
そんなレンジフード掃除も、ボタン一つでフィルターとファンを自動洗浄(2ヶ月に1回10分間)。油落とし専用の洗剤や掃除道具、掃除後に汚水の片付けも必要ありません。
キッチンショールームでは、人肌より少し熱いくらいのぬるま湯を専用容器に入れて本体にセットするところから体験させてもらいます。スイッチを押すだけで動き出しました。
レンジフードの表面はできる範囲で自分で分解して年に1度は油汚れを掃除してたけど、フィルターや中まで掃除する発想が無かった。。。
けど、そもそもそこまで掃除すべきなのか?一般家庭はみんな掃除してるのかな?専門業者に頼むと高いし、自分でやるにはとっても手間がかかる。費用対効果は?など悩ましいのでこれも要検討です。
【結論】母は「ステディア」の人気カラー「ブロンカッセ」を選びました。
他社の同価格帯のキッチンと比較しても、ラクエラは洗練された高いデザイン性があり、クリナップはキッチン専業メーカーだけあって丈夫さも期待でき、その点ではラクエラにデメリットはありません。
ステディアにした決め手は「オールステンレス」です。
ラクエラは木製キャビネットなので、その点は、他社の同価格帯のキッチンと差がありません。
クリナップといえば、オールステンレスのキッチンの印象が強く、せっかくクリナップのキッチンにするのだったら、やはり、こだわりのオールステンレスキッチンがよいと思いました。
実家で25年間近くも使っていたキッチンもクリナップのクリンレディでした。ステンレスキャビネットは簡単な日々の手入れで目立ったキズ汚れなくずっとキレイに使ってきました。ステディア(STEDIA)は、そんなクリンレディの後継機ですから安心感があります。
ステンレスだけだと無機質でインテリアからどうしても浮いてしまいがちですが、ステディアでは、ワークトップは人工大理石も含め3種から、扉は38種から選べるので、自分のこだわりも実現でき、暮らしに馴染んだインテリアとして楽しめますね。
私の母は、なるべく明るくすっきりとしたキッチンにしたいという漠然とした要望はありました。
父が定年退職し、趣味にいそしむ時間に余裕ができたのを機に、家中を大掃除。不要なものをたくさん捨て、部屋がさっぱりと広く明るくなりました。その一環で、ごちゃごちゃしていて狭かったキッチンも広く、明るく、シンプルに使いたかったようです。
とはいえ、まさかキッチンの扉カラーに框組で上品で落ちついた感じのデザインがあると思ってもいなくて、人気色の「ブロンカッセ」をショールームで見た瞬間、一目惚れしてしまいました。
ブロンカッセの扉カラーイメージ クリナップより引用
ワークトップは扉の白に合わせ、人工大理石アクリストンの白に。扉とワークトップの白はまったく同じ色の白というわけではなく、ツヤツヤの鏡面でもないので、無機質感はなく味があり全体的にシックなイメージに落ち着きました。
収納では、床から天井の高さまでみっちり効率的にスペースを使い、細々とした食器やキッチングッズ、調味料を外から見えないよう片付けたかったため、シンク上に電動昇降吊戸棚を設置。また、食器棚の最上段まで手が届きやすいよう一番下の収納を踏み台としても引き出し、利用できるコンテナ付きの収納を採用しました。
ラクエラとステディアのリフォーム費用相場を比較
ラクエラのリフォーム相場は、壁付けキッチンI型なら工事費込みで価格は40万円台から。
L型なら工事費込みで価格は50万円台から。
ステディアのリフォーム相場は、壁付けキッチンI型なら工事費込みで価格は70万円台から。
L型、アイランド型なら工事費込みで価格は90万円台から。
私はステディア。I型からリビングの様子を感じながら料理ができ、家族ともコミュニケーションが取りやすい対面型を希望していたので、工事費込みで100万円台からの価格帯になりました。
適正価格のリフォーム会社を選ぶには?評判の複数社に相見積もりする方法
ステディアのキッチンリフォームはオーダーメイドですから、定価はありません。
定価がない場合、適正価格を見極めるには、リフォームに限らず複数見積もり価格を比較するしかないと思っています。
もちろん、大前提として、リフォーム会社として安定的な経営をしており、お客様からも評判で信頼があり、国に認められた免許や技術を持っている会社に工事をお願いしたい。
こられの希望を叶えてくれそうなのが、新聞広告とインターネット検索で見かけた「ホームプロ」でした。
ホームプロは審査済みのリフォーム会社を複数社紹介してくれる無料サービスです。
ネットで調べてみると、NTT東西・大阪ガスが出資。現在はリクルートが運営している会社なので資金的な体力もあり、リフォーム会社の加盟審査もそれなりに信頼できそう。と思ったのがきっかけです。
マイページでは、紹介されたリフォーム会社の施工事例・価格や実際の施主の評価・クチコミ評判も見れるということで、じっくり比較し、納得できる会社を選べそうです。
(※実際、会社紹介申し込みから1.5ヶ月後、そのうちの1社に工事を依頼しました。)
ラクエラでもステディアでも共通で選べるボツボツの凹凸のついた「美コート」加工のステンレスのシンク。
水栓の蛇口から流れ落ちた水が凹凸のシンクに当たって拡散するので音が静かです。触ってみると、丸みのある凸凹なのでモノに当たる面積が少なく、野菜の切れ端などのゴミもすべりやすく流れやすいし、鍋や食器をシンクの上で引きずってしまっても大きなキズにはならなそう。
油が勝手に浮いてくる「美コート」もショールームで体験させてもらいました。デモ用の「美コート」加工のステンレスに油をたらし、水の中に数秒間入れただけで、まあるい油の玉が勝手に浮いてきたのは驚きました!
ショールームには、ワークトップもシンクもステンレスを採用しているステディアがありました。触ってみると、同素材なのでシンクとワークトップの継ぎ目がなく、ゴミや汚れもたまりにくそう。